PER(株価収益率)とは

PER(株価収益率)とは

PER(price earning ratio)とは、次の計算式で表される指標のことです。

 

@PER(株価収益率) = 株価 ÷ 一株当たり当期純利益

 

株価は毎日変動する500円、000円といったあの株価のことです。一株当たり当期純利益とは、純利益を発行済み株式数で割った数値のことです。
英語圏ではP/Eと略されることもあります。
次の式で計算すると、もっと楽に算出できます。

 

APER = 時価総額 ÷ 当期純利益

 

Aの式を見ていただくと分かるように、PERは「時価総額に対して、何年かかると投資金額を回収できるのか」という意味を持ちます。
たとえば、PERが20倍なら、時価総額でその会社を買うと、20年後には時価総額と同一金額のリターンが得られるということになります。
PERは「割安性」を測る指標として用いられることが多いです。PERが低ければ低いほど、その株は割安とみなされます。逆にPERが高ければ高いほど、その株は実力以上に評価されている可能性が高く、投資には慎重にならざるを得なくなります。
なお、純利益がなく赤字である企業(2016年のシャープなど)は、PERは算出不能となります。

PERはその株の「ランク」を表す

PERはその株がどのように市場に受け止められているかを、如実に表します。
一般的には、次のようにランクづけることができます。

 

PER 〜10倍 不人気株、成長の見込めない企業
PER 10〜20倍 普通の企業
PER 20〜40倍 成長率の高い企業
PER 40倍〜 バブル的な高騰、または利益が極端に少ない

 

PERが高ければ高いほど、その株が注目されている、または高成長が期待がされている株と判断することができます。
そもそも株とは、純利益から支払われる「配当」を目当てに購入されるものです。PERが高いということは株価が高いということですので、相対的に配当は低くなります。
すなわち、「PERが高い=いまの配当の少なさを犠牲にしてでも、将来の利益上昇による配当増を期待する」ということです。
わかりにくければ、「将来の利益に対する、みんなの期待値」を表しているとざっくり捉えてしまってもかまいません。
株価の値上がりを期待するということは、その株が将来注目され、PERが上昇することを期待することに他なりません。
あなたが目をつけた企業が「いまは過小評価されているが、将来絶対に伸びる」と確信を持てるなら、PERの低い企業の株を買いましょう!

バリュー投資、グロース投資とPER

PERはいわゆる「バリュー投資」と非常に親和性の高い数値です。バリュー投資は億万長者ウォーレン・バフェットが採用している方法として有名です。
彼はPERが高い企業は敬遠します。PERがあまりに高ければ、その企業の実力に見合う価格まで、株価が下がるおそれがあるからです。
バリュー投資の目安となるPERの値は「10倍」です。10倍を割り込むとほとんどの場合は割安と判断され、市場からの評価が低いとみなされます。

 

あまりにPERが低ければ、その株の株価が低くなる可能性は圧倒的に低くなります。「損をしない」ことを第一義とするならば、バリュー投資はお勧めの方法です。
PERが10倍以下の株の中で、将来利益をガンガン生み出し、市場にも評価されてPERがぐんぐん上昇するような企業に目を付けることができれば、リスクを低く抑え、かつ将来にわたって高いリターンを期待することができます。これがバリュー投資です。
一方、グロース投資(成長株投資)と呼ばれる手法では、PERをあまり重視しません。今後数年間安定して利益を上昇させると期待できる企業に投資すれば、利益の上昇とともに株価も上がるという手法です。こういった株価はPERが高止まっている可能性が高く、ひとたび成長が減速すると、あれよあれよと株価が下がっていきがちです。波に乗ればもうかりますが、リスクも高いので気を付けましょう。

PERを使用するときの注意点

PERの絶対的数値だけに気を取られると、本質を見失うおそれがあります。例えば、不動産株は軒並みPERが10倍以下であり、5-6倍であることもざらです。
ここで「不動産株って安い!買いだ!」と判断するのは危険です。不動産株が安いのは、この
・業界が景気に大きく影響される銘柄であり、景気減速時には大幅な損失を出す可能性が高いため市場に敬遠されやすい
・好景気時には利益がとんでもない金額になるため、相対的にPERが低くなる
この2点に由来します。したがってPERは、同業他社の数値と比較するのが最も確実な方法です。同業他社の中で妙にPERが低い企業があれば、その企業に目をつけて投資するのが賢い方法です。
また、PERが低いというだけで株を買ってはいけません。PERが低いことにはそれなりの意味があります。なぜ市場がその株を買わないのか、よく理由を考えてみましょう。そして理由が一時的な損失によるものだったり、根拠のないうわさによるものだったりすることが分かり、しかもその企業の成長への期待が揺るぎないものであるならば、その株は明らかに「バーゲンセール」です!
特に、金融危機などの理由による暴落時は低PERの株がゴロゴロ転がっています。誰も手を出したくない低PERの状態こそ、安い株を買うチャンスなのです。