それぞれのスタンスから見た人気株

それぞれのスタンスから見た人気株

いわゆる人気株とはどんなものでしょうか。投資家のスタンスによってどんな銘柄に魅力を感じるかは様々だと思います。短期的利益を追求するデイトレーダーにとってはとにかく値動きの大きい銘柄が重要になってくるでしょう。
いわゆる低位株は投資に必要な金額も少なく、変動率が大きいのでマネーゲームに振り回されることがしばしばあります。多くのデイトレーダーが注目している事でしょう。資産形成を目的として、長期的な投資を考える個人投資家にとってはどんな銘柄が魅力的でしょうか。

 

安定性を重視するならば誰もが知る大企業、より高い利益を求めるならば高配当銘柄が魅力的でしょう。株価が下落するリスクはありますが、長く続く低金利時代にあって株式投資も有力な選択肢と考えてもいいのではないでしょうか。さらに、投資を楽しみたい人にとっては日本独自の制度である株主優待が重要かもしれません。各企業が様々に知恵を絞った優待を見比べてみるのも楽しいかもしれません。

 

あるいは、単に雑誌やテレビなどのメディアで取り上げられた銘柄が個人投資家の人気を集めるのかもしれません。ただ、相場格言に『噂で買って事実で売れ』との言葉があり、そういった銘柄に投資を考えるならば注意が必要です。

優良銘柄か、それとも材料株か?

人気株と呼ばれる銘柄の特徴は何でしょうか。一つは一般的な知名度が高く、個人投資家にとって馴染みのある銘柄。株式投資を始めたばかりの初心者にとってはやはり、自らの生活に密着した企業やブランド力のある企業に目を引かれるのは自然なことでしょう。もっとも、最近は東芝による不適切会計問題が明らかになるなど、日本企業のコーポレート・ガバナンスに対する視線は厳しく、名の通った一流企業だからと言って必ずしも安心できないかもしれません。

 

もう一つは一時的な好材料(決算やM&A、新商品・サービスのリリースなど)が出て注目度が高まった銘柄です。

 

もっとも、このような銘柄は短期的に乱高下することも多く、売買のタイミングを誤ると大怪我をして、そのまま市場からの退場を余儀なくされることにもなりかねません。

 

また、個人投資家の中には株主優待を目当てに銘柄を選択する方もいるでしょう。家賃と光熱費以外すべて株主優待で生活しているという、元将棋棋士の桐谷広人さんがテレビで紹介され、関心を持った方もいるのではないでしょうか。
企業にとっては個人投資家を安定株主として定着させるために、株主優待を活用している面があるようです。日銀によるマイナス金利導入が決定され、銀行預金の魅力が益々薄れるなか、高い配当利回りの銘柄に注目される方も多いかと思います。

上昇相場に乗れずとも、優待で投資を楽しもう

大きな株価材料がきっかけになって、上昇相場が始まることがあります。『上昇相場に乗る』というのは言うほど簡単ではありませんが、利益を上げるチャンスであることは間違いありません。相場格言に『頭と尻尾はくれてやれ』とある通り、底値で買って天井で売らなければならないというものではありません。
相場のプロでもほぼ不可能な『無謀な夢』を追及しない限り、利益を上げるチャンスを見出すことは可能でしょう。もっとも、『簡単に儲かる株』というものはありません。

 

それ故に多くの個人投資家は株主優待に関心を持つのではないでしょうか。株価が低迷している銘柄の中には、相対的に割の良い優待内容になっているものもあります。

 

換金性の高い商品券などがもらえる優待もあり、株価の低迷によって実質的に高い利回りとなっているようなケースも、そう多くはないでしょうが実際にあります。
そういった銘柄を探してみるのも面白いかもしれません。あるいは優待として株主限定の商品・サービスを提供するものもあり、その企業のファンにとっては魅力的に映るでしょう。

 

長期にわたって株を保有することを考えるなら、個人投資家にとって株主優待のメリットは大きいといえるのではないでしょうか。

マネーゲームに振り回されるな!

短期的に人気化した銘柄は往々にして、投機筋によるマネーゲームの道具に利用されてしまうことがあります。大きく株価が動いている様子を見て、「今買えば〇万円儲かる!」などと皮算用してしまうことは無理からぬことでしょう。
ただ、その裏では投機のプロたちが大きな資金を動かしていることを忘れてはいけません。好材料が出て短期的に人気化し、勢いよく上昇している銘柄はデイトレードを考えている投資家にとって魅力的に見えるかもしれません。

 

しかし、上昇している株を買うのはなかなか勇気のいることで、初心者の多くが上昇が一服した『絶好の買い場』を今か今かと待ちわびていることでしょう。
しかし、『押し目待ちに押し目なし』との格言もある通り、そうそう都合のいい買い場など巡ってくるものではありません。

 

押し目を拾うチャンスが巡ってきた、と思っても結局そこが天井だったということもザラにあります。そして〇円まで戻ったら売ろうと思っているうちにじりじりと株価が下げて行き、辛抱しきれず売ったらそこから相場が反転、などということにもなりかねません。
そして、そのまま何年も塩漬け株として放置。こうなると魅力的な株主優待も、売れないでいることの体の良い言い訳になってしまいかねません。それでは本末転倒です。